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PCのメモリの規格・種類まとめ:確認方法と正しい選び方

複雑でわかりづらい、PCのメモリの規格・種類などをまとめました。メモリの規格・種類の確認方法や正しい選び方、詐欺メモリにあわない方法も。

公開日: 2020.8.12

メモリの種類と見分け方

PC向けメモリの種類は、大きく分けて4つの規格で構成されます。

  • フォームファクタ(大きさ・物理サイズ)
  • メモリ規格
  • 性能(転送速度・クロック)
  • 容量

これらの値はメモリ上に貼られているメーカーシールに記載されていることがほとんどで、そこの文字を見ればをどんな種類のメモリなのかを見分けることができます。

例えば、「DDR4 SDRAM DIMM PC4-25600(DDR4-3200) 8GB」というメモリであれば、見分け方としては、

  • フォームファクタ:SDRAM
  • メモリ規格:DDR4
  • 性能:25.6GB/s転送、3200MHzクロック
  • 容量:8GB

「DDR4(メモリ規格) SDRAM DIMM(フォームファクタ) PC4-25600(DDR4-3200)(性能) 8GB(容量)」

となります。

この見分け方と、メモリの種類を知っていれば、まず間違ったメモリを選ぶことはなくなるので、覚えておきましょう。

デスクトップ向け・ノートPC向け(フォームファクタの違い)

PC向けメモリのサイズ規格には、主にデスクトップ向けの「SDRAM DIMM」とノートPC向けの「SDRAM SODIMM」があります。物理的なサイズなので、この規格があっていないとそもそもPCに取り付けることができません。

これ以外にも、Mac Proなどの一部サーバー向けCPUを搭載したモデルでは、エラー訂正機能付きの「ECC(Error-correcting code memory)メモリ」が必要なケースもあります。

また、Intel NUCなど、小型PCやMini ITXなどの小型マザーボードにはノートPC向けの「SDRAM SODIMM」を搭載するケースもあるので、メモリを購入する前にしっかりとチェックしましょう。

メモリ規格の種類

メモリには「メモリ規格」というメモリのバージョンのようなものがあります。メモリ規格は「DDR◯(丸は数字)」で表示され、数字の部分は一致していないと使えません。

DDRという意味では同じメモリですが、DDR4とDDR3は全く違うメモリです。例えば、DDR4メモリを利用するPCでDDR3メモリは利用できませんし、DDR4メモリとDDR3メモリを当時に使うこともできません。

性能規格の種類

メモリは、ここまでみてきた「大きさ」と「メモリ規格」の2つがPCのメモリ規格に合致していれば基本的には使えますが、より高速なマシンを組みたいという場合は、チップ規格(動作クロック)とモジュール規格(転送レート)をチェックしましょう。

ネットをみたり動画をみたりくらいの通常利用では差は出てきませんが、例えば社内オンプレサーバー用のPCでメモリにデータを乗っけるなど、CPUとメモリのデータのやり取りが「大きい or 多い」場合には、上位スペックの方が体感でも速くなります。

また、チップ規格(動作クロック)とモジュール規格(転送レート)については基本的には下位互換なので、PCやマザーボードの推奨規格よりも高性能なメモリを搭載したとしても、PCやマザーボードの推奨規格で動作します。

メモリ容量

容量は、基本的には「2のべき乗」が基本で、

  • 1GB
  • 2GB
  • 4GB
  • 8GB
  • 16GB
  • 32GB

が現在流通している主なメモリの容量です。

また、マザーボードがデュアルチャンネルに対応している場合は、「同じメーカーの同じ容量のメモリを同時に利用する」ことでメモリ速度が向上されます。

最新のマザーボードではデュアルどころか「クアッドチャンネル」というものも存在します。

ここも、速度などに拘らない場合、あまり気にしなでも大丈夫でしょう。

自分のPCのメモリの確認・調べ方

ご自身のPCのメモリ規格のベストな調べ方は、PCメーカー(自作PCならマザーボードメーカー)の公式サイトで、スペックを確認することです。メーカー公称のメモリスペックなので間違いがありません。

また、CPU-Zなどのアプリ使う調べ方もありますが、あくまで「現在利用しているメモリの種類・規格」を表示するので、「大きさ・メモリ規格・容量」は実数値が確認できますが、性能についてはスペック上の最大のものとは限らない点に注意が必要です。

メモリの正しい選び方

大きさとメモリ規格は確実に正しいものを

先ほどみてきた通り、「大きさとメモリ規格」はマッチしていないと使えません。ここを間違わないように気をつけましょう。

もし、情報に自信がないのあれば、自分のPCやマザーボードの型番を控えておいて、PCショップや家電量販店の店員さんに使えるメモリを選んでもらった方が良いでしょう。

メーカーと流通経路にも注意しよう

最近は、主に中華製のメモリで詐欺メモリが多く流通しています。

詐欺メモリはいくつかタイプがあって、

  • メーカー偽装 (メーカー純正品じゃない海賊版)
  • 容量偽装

が主な詐欺方法です。

メーカー偽装の方は、主に性能に影響します。容量偽装はその名の通り表記上の容量よりも実際は少なっているものです。

これらはパッケージやメモリのメーカープリントなども精巧に似せてくるため、見た目では判断できないことがあります。

詐欺メモリの被害にあわない為にも、

  • 大手メモリメーカーのメモリを
  • 信頼できるショップ

から購入するようにしましょう。

最近では、日本のAmazonであってもメモリを購入するショップとしては100%は信頼できません。というのも、日本のAmazonには中国系の業者が出品していることも多く、中には詐欺目的の業者もいるからです。Amazonなどで買う際には、「出品者 = メモリメーカー」か「販売がAmazon」になっていることを確認してから購入しましょう。

メモリを購入するなら、メーカーと直取引がある、ヨドバシカメラなどの家電量販店や、ソフマップなどのPC専門店で購入するのが確実です。値段はネットよりも多少高いことがありますが、不良品のリスクを考えたら差額は大したものではないでしょう。