自作PCやBTOデスクトップPCでは電気代に気をつけよう
パソコンを自作PCやBTOデスクトップPCすると「翌月の電気代が上がった」というのはよくある話です。今回は、デスクトップPCと電気代についてまとめました。
公開日: 2020.6.20
BTOあるある;「電気代が大幅に上がった」
BTOでパソコンを購入する場合、特にデスクトップパソコンを購入するケースでは、「電気代が大幅に上がった」というは「BTOあるある」です。
毎日使わない、使っても毎日1時間程度の利用頻度であれば、そこまで電気代に影響はありませんが、利用頻度が高いパソコンほど、電気代に大きく響いてきます。
電気代が大きく上がるケース
ノートPCからデスクトップに変更した
リモートワークが普及している影響もあって、最近では「自宅のデスクで作業するならデスクトップでいい」という人が増えていて、ノートPCからデスクトップPCへの買い替え需要が増えています。
ノートPCからデスクトップPCに移行した人がびっくりするのが、処理速度などのパソコンとしての快適さと共にやってくる「翌月の電気代請求」です。
一般的に、ノートPCの電気代は「1時間で50-120ワット程度」である一方で、デスクトップPCは「1時間で120-300ワット程度」というのが標準です。高性能パソコンでは「1時間で700W以上」というものも存在します。
例えば、超高性能で話題になったAppleの新型Mac Proでは、最上位モデルの場合は、
- CPU最大稼働時の消費電力 = 902 W
- スタンバイ時の消費電力 = 302 W
となっています。
Mac Pro:電力消費と熱出力 (BTU/h) に関する情報
実にノートPCの10倍以上、冬場のエアコン並みの電気を消費するのです。
Appleの新型Mac Proほど消費電力が高いパソコンは滅多にありませんが、高スペックなデスクトップPCでは、ノートPCの時には気にもしなかった電気代が「使えば使うほど増える」こともあるので注意しましょう。
CPUやGPUを高性能なものにアップグレードした
BTOの場合、CPUやメモリなどをカスタマイズすることができるので、「もっと高性能なものを!」とテンションが上がって、パーツを良いものにしたくなります。しかし、特にGPUやCPUを高性能にするとそれに比例して消費電力も増えていくため、「消費電力の高いパソコン」になりがちです。
例えば、デスクトップPCであれば、TDPが65Wのものが多いですが、64コアのRyzen ThreadripperではTDPは200W以上増えての280Wになります。
GPUに付いても同様で、エントリーゲーミングPCなどで選ばれる「GeForce GTX 1660 Ti」はTDPが80Wですが、1世代前の最上位機種でる「GeForce GTX 1080」ではTDPは180Wで100Wも増えます
もし仮にこの両方を実施したとなると、1時間当たりの消費電力は約320W増えることになるため、1時間1Kワットの電気代を25円と想定すると、
- 1時間で8円電気代が最大で上昇
- 毎日1時間(30時間)で最大で240円上昇
- 毎日8時間(240時間)で最大で1,920円上昇
となります。
ノートPCからの買い替えの場合は、これにディスプレイの電気代も加わるため、月の電気代が最大で2,000円以上増えることもあるでしょう。毎月2,000円だと1年間で24,000円、2年間で48,000円の追加出費です。下手したらもう1台BTOでパソコンが組めます。
「最大負荷をかけた前提」なので極端な例ではありますが、電気代が大きく上がることはわかっていただけたかと思います。
デスクトップBTOでの電気代についてみてきました。
1時間あたりでみていくと些細なものでも、1年2年でみていくと大きな金額になります。趣味で使うPCではなく、業務などで長時間使うパソコンをBTOで組む場合は、しっかりと電気代も計算するようにしましょう。
特に、オフィスなどで10台、20台と導入するようなケースでは、「長時間利用&複数台利用」という条件になるので、電気代も結構な金額になります。
もちろん、電気代に見合うようなメリットがある場合(作業効率がアップするなど)は別です。